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Francis Alÿs

一年の25%がおわろうとしていますが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。今年は制作のほうに打ち込みたいと思いますので、自分が作っている物もアップできたらなぁなんて考えています。更新のない間にコメントくれたり、拍手くれた方ありがとうございます。ちゃんと読んでます。実は仕事が変わって、あまりアートに触れない仕事にってしまったので前みたいに書きたい事が思いつかないのです。更新ないのはそのためで。

先々週くらいに久しぶりにギャラリーをまわってみたので、その中で特に気になった作家について書きます。ニューヨークのアートといえば、MOMA(ニューヨークの現代美術館)、メトロポリタン、ホイットニー、グーゲンハイム美術館思い浮かべると思いますが、そこに展示されている作家さんというのは、キャリアが長くもうすでに有名な作家さんが多いのです。作品も「完成」されているものが展示されています。なので、もっと若い作家の作品が見たい!という人はギャラリーをみることをおすすめします。ニューヨークの中でもギャラリーが集中している地区がいくつもあり、チェルシーはそのなかでも特に有名なギャラリーが集中しています。

気になった何人かの作家を紹介します。(長いので記事を分けます)
Francis Alÿs
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Francis Alÿs, "The Color Bar Paintings", 2011-2012.

テレビのカラーバーを油絵にした作品はそれほどめずらしくないのですが、いままでみてきたカラーバー作品は、ポップでうるさく主張する作品が多いのに対し、Alÿsのカラーバーは静かで、小さくて、やわらかくて、しかも手作り感があるのが新しいと感じました。おちついた白いキャンバスはミニマリズムを思わせ、、カラーバーはポップアートを思わせ、その相反するミニマリズムとポップの組み合わせておもしろいと感じました。
描かれたている風景はどこか中東らしい国の人たち。でもそれしか読み取れません。テレビニュースをみていると、つい海外の事情がわかった気になってしまいます。わかりやすく情報が整理されています。この絵をみていると、テレビに流れるニュースを見ているときと逆の感覚になります。見ているのにわからない、わかる気がするのにわからない、そんな感じ。


Francis Alÿs, "Reel-Unreel", 2001.

"Reel-Unreel"という映像作品は、アフガニスタンの少年21人がフィルムロールを転がし、もう一人の少年がのフィルムを巻き取る話です。ネットでも全部みれますので、ぜひみてみてください。

最初の反応:フィルムもったいねーーー!!

それはさておき、この映像のすごいところは単純なストーリーなのに、最後までみてしまうことです。その理由はいくつかあると思うんですが、まず画面がキレイ!アフガニスタンの灰色がかった土と、カラフルなゴミ袋、場違いな風船、にぎやかな市場の対比が美しいのです。

その次の魅力は、2人の少年が遊んでいる所を追っているだけで、なんとなく少年達の住む町の雰囲気が伝わってくるのです。最初は、子供達がたくさん遊んでいる丘の上から始まり、住宅街のある坂を下り、にぎやかな下町を通り、また丘に戻っていきます。旅番組のように、不自然に特別インパクのある場所ばかりを紹介されるのではなく、とっても自然な感じで町の様子が伝わってきます。

最後に、どうしても気になってしまうのが「戦争」の影。一件子純粋に遊んでいるところを映した映像。嫌でも視聴者に戦争を思い浮かばせるへリコプターや町を歩くの兵隊がちらちら画面の端に映っているのです。だからといって特に「戦争」というテーマを大きく取り上げている映像作品でなく、何か強いメッセージを訴えかける作品でもなく、ただどこか遠い国の「日常」を自然にみせている感じの映像が興味深いと感じました。私がわりと平和な環境で育ったからこそ「兵隊」や「ヘリコプター」がでてくることに過剰反応してしまうのかもしれません。少年達にとっては、マーケットに兵隊が歩いているのは日常なのかもしれません。そういった他の人の「日常」に過剰反応してしまう事が、自分の育った「日常」というものがどういうものかを考えさせられます。

この作品にはほとんど台詞がありません。最後に字幕でこうかいてあります。

On the 5th of September 2011,
2011年9月5日、

the Taliban confiscated thousands of reels of film from the Afghan Film Archive
タリバンはアフガンフィルム保管庫から何千ものフィルムのリールを集め、

and burned them on the outskirts of Kabul.
それらをカブールの郊外で燃やした。

People say the fire lasted 15days.
その火事は15日続いたと言われる。

But the Taliban didn't know that they were mostly given
でもタリバンは知らない、渡されたフィルムの

film print copies, which can be replaced
ほとんどがコピーだったことを、

and not the original negatives, which cannot.
取り替える事のできないオリジナルではなかったことを。


個人的にこの字幕を読んで、コピーならフィルムもったいなくないか、と安心しました。子供がコピーのフィルムリールをまわして遊んでいるように、タリバンがオリジナルフィルムではなくいくらでも複製できてしまうコピーのフィルムを燃やしていることが「遊び」のように思えてしまう。政治的な事件をちょっと最後に茶化した作品ですね。

もっと見たい方はこちら
http://www.francisalys.com/
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コメント

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初めまして

突然このページにたどり着きました。美術史や美術のことを勉強しているのですが、現代アート、分かりません。
とても参考になる分かりやすい内容なので、今から遡って読ませていただきます。
分からないって言わずに、現代アートを楽しめるようになりたいです。

こんにちは

わたしは美大の3年生です
でも現代アートを全く学ばないままにここまで来てしまい今さら焦っています
好きなことをしてるだけではいけないと
でもこのブログを見て、
無知なわたしでも理解できるように分かりやすくかいてあって、とても参考になります
すごくありがたいです
今は過去ログを読ましていただいています
このブログを足掛かりにもっと深くアートというものを知っていきたいと思っています
ほんとにありがとうございます!
お仕事頑張って下さい!!

よくわからないコメントを失礼しました
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